新型コロナウイルスで今思う事①

2020年 5月18日
株式会社ドリームリンク
代表取締役 村上雅彦

 コロナは3つの要因で人の命を奪います。1つ目は「ウイルス」による病死です。2つ目は「経済悪化」による自殺です。 3つめは誹謗中傷による自殺です。

 今までは「1つ目のウイルスによる病死」を防ぐ為に、政府と国民が取り組んで参り、日本は一体となり効果をあげました。その素晴らしい結果を踏まえ、39県の緊急事態宣言解除に至りました。日本を誇りに思います。 これからは感染拡大状況等を睨みながら、人の命を奪う2つ目の要因である「経済悪化」に対する自殺者撲滅を目指す新しいステージに入ったと思います。

 先日、新聞社の取材がありました。「コロナの収束時期は?」との難しい問いに「ワクチンの開発と、その普及時間」とありきたりの回答をしました。「経済の回復時期は?」とのまた難しい質問には「ワクチンが無い状況で経済回復の大きな契機をつくるためには、経団連など経済界を代表する大きな組織が行政と連携し「感染拡大状況」「医療機関の状況」を踏まえ、夜の会食禁止解除のガイドラインを示す事」と答えました。

 現在の「経済悪化」の大きな要因として「夜の街が閑散としている」ことがあります。それは日本を代表するほぼ全ての大企業が、営業自粛要請解除後も「夜の会食の禁止」を発令していることが大きな要因です。結果、本来夜だけの営業であった居酒屋等がこぞって弁当販売などに取り組んでおります。しかし国民の胃袋は限られております。あらゆる飲食店が全国で一斉に弁当販売を始めたことは、国民の胃袋を越える供給過剰を招き、弁当は残り、本来競合しない、昼の外食店舗にも迷惑をかけてしまう共倒れ事態を招いております。

 現状を見ますと自粛要請解除後も、39県に拠点がある大企業のほとんどで、夜の会食禁止の解除はなされておりません。今の状況では夜の宴席や接待などによりクラスターを発生させてしまえば責任問題となるような世間の雰囲気です。それは企業イメージに大きなダメージを与えます。その様な環境下では、我先に解除をすることは出来ないと思います。39の県が新しいステージに立った今、経済界が行政と連携し「夜の会食禁止解除のガイドライン」を作り、示して行く事が経済回復の大きな契機、つまりは経済悪化による自殺者を防ぐスタートになるのではないかと思います。例えば「株式会社〇〇〇は、経団連のガイドラインに従い、夜の会食禁止要請を〇〇県において一部解除を行う。内容はガイドラインに従い〇人以内の会食に留め、〇時間以内で切り上げる事」という様なイメージです。
※感染者状況、医療状況等により「第一ステージ」「第二ステージ」「第三ステージ」などあった方が良いように思います。

 この様なガイドラインがあれば多くの大企業は安心して解除が出来ます。ガイドラインに従った上でのクラスター発生はその企業の問題にならないはずです。そして、その宣言は傘下の中小企業へと広がり、経済団体などに所属していない多くの企業のガイドラインにつながり、景気回復の大きなきっかけになると考えます。

 3つ目の「誹謗中傷」による死。これは「ウイルス」や「経済悪化」という外的要因による死ではありません。「わたし」が要因です。簡単に拡散させることも出来ますし、終息させることも出来るのです。1つ目の「ウイルスによる死」はワクチンや治療薬の開発で収束へ向かいます。舞台の主役は研究者の方々です。2つ目の「経済悪化による死」は政府と国民が一体となれば防げます。主役は政府と国民です。3つめの「誹謗中傷による死」はいつでも防げます。主役は「わたし」です。

 コロナは3つの要因で「人の命を奪います」。日本人は見事に第一の要因に立ち向かい、成果をあげました。しかし、ワクチンが無い中での緊急事態宣言解除です。これからもコロナは3つの要因で人の命を奪うはずです。スクラムを組んで頑張りましょう!オールジャパンで!

<<前の記事へ

私たちと一緒に働きませんか?